フランスの駐在妻カースト。邦人会では金持ちマダムが君臨する

フランスの「邦人会ランク」は夫の地位で決まる

私は36歳の女性でフランスの地方都市に住んでいます。当時は専業主婦、現在は在宅ワーカーで兼業主婦をしています。出来高制で月収2万以下の収入です。

夫は明日から無職状態ですが、今日まではエンジニアをしていました。日本円にして月収約24万円です。

フランス人の夫と国際結婚し、夫の転職に伴い、結婚後は各都市を点々としました。7年前に子どもが生まれて以来は、現在の町に長く住んでいます。

ここは田舎なのですが、ある大企業の本社があるため、世界中から「本社勤務」になった人たちが家族を連れてやってきます。その中には日本人もいて、数年ほどの長期滞在をしているご家族や単身の方が多く見受けられます。

私たち家族はこの企業とは全く関係ないのですが、「邦人会」に入った時に、明らかに「派閥」のようなものに組み込まれました。

邦人会…とは言うものの、その企業内での日本人会の延長のようなものであり、奥様方の関係のなかにもはっきりと、その企業内での旦那様の位置が反映されているように見えました。

私はこのことを全く知らずに、会に直結した日本語学校にうっかり足を踏み入れてしまったため、かなり困惑することになります。

人をランク付けし、絶対服従を誓わせる

まずは最初に、邦人会には、「〇企業に関係のある人」「ない人」という区切りがあります。

そこからさらに「ない人の場合、〇企業に協力しつつ、敵意を持たない人々」という設定の人間を、できるだけ自分サイドにひきつけておこう…という暗黙の了解のようなものがありました。

私はもちろん〇企業に関係ない人間でしたし、企業に敵対する理由も全くなかったので、長いものに巻かれる要領で自然に会の中に組み込まれていきました。

ところが、会や学校の仕事を手伝っていくたび、どうにも「骨身を惜しまずに協力しなければならない」という圧迫のようなものを感じ始め、次第に神経が憔悴してきました。

また、このカーストからはじき出された家族や個々人のことをひどく悪く言っている複数の人たちに、不信感を持ち始めてしまったのです。

会長に歯向かえばつまはじきに…

「邦人会」の重役を担当していたのは、全てその企業における重役クラスの人の奥様方でした。

何度も赴任してきているツワモノ家族なので、お子さんも小学校高学年や中学生の場合が多く、現地語にも堪能で経験豊かな人々ばかりです。

財力にも余裕があるので、とにかく豪華なお食事会やパーティーを企画してばかりいました。

中でも、もうすでにお子さん方が独立している年配の奥様方3人が「裏の会長陣」であり、この人たちに逆らうことはすなわち、会からつまはじきにされることを意味していました。

一見、非常にソフトな印象で優しく若輩を導いてくれる感じなのです。

しかし、「〇〇地区にいる××家は、この会に対して病的な敵対心を持っているから、コンタクトをとってはダメよ。いつか私がつぶしてやるわ。」等と、本気なのかどうなのか、恐ろしいことを平気で言うので私は震え上がりました。

日本語学校の先生も逆らえない世界

邦人会に直結した「日本語学校」は、こういった人間関係のしがらみとは別物…として機能するはずでした。

ですが、日本語学校は、その企業から資金的・物的な援助を大量に受けているため、どうしても真っ向から対立することはできなかったと思われます。

ですから、学校内でのママカーストもそのままになっていました。

先生たちの中にも、その企業やお局御三家にへつらう人もいましたし、波風を立てないように穏便な態度で、子どもたちだけを見つめている先生もいました。

ごく少人数の規模で、「邦人」という狭いつながりの中で機能していた日本語学校ですから、先生方は当然こういったカーストやグループのことを把握していたと思います。

そして、見事に黙認していた…と言えるのではないでしょうか。ですが把握していたところで、先生たちは何も言えなかったと思えます。

脱退後は悪口を言われ続けた

私の場合は、「自分から抜け出した」のではなく「つまはじきされた」ことで、ママカーストから抜け出せ、助かりました。

私自身の子どもがいざ学校へ行くことになったその拍子に、お局御三家と関係の深い先生に、ひどく無礼な言動をされたのです。

「これは人間としてどうなの?」、と思えるくらいのレベルでした。

我慢して何も言わずにいると、今度は先生の肩を持ったお局御三家や、周辺のママたちが次々に「あなたは間違いをしたけど、今なら謝れば間に合うから」といった感じで忠言してくるのです。

「間違ったことをしたのは向こう(先生)であって、私ではない!」と、自分の正義を譲ることがどうしてもできず、そのまま学校も会も脱退することにしました。

理由については誰にも何も言わず、ひたすら沈黙を守ったために、直後から1年ほどはずいぶん悪口を言われまくったようです。

お金と地位がものを言う邦人会

私の家庭は、こちらでは最下層くらいの底辺なので、(夫が失業・転職を繰り返してばかりでひどく貧乏)上位層だったら…という想像はとても難しいです。

ですが、旦那様方の会社ポストや、現地での社会的な地位に忠実なこの会のママカーストを見ていれば、もし私が富裕層だったら、恐らく私が経験したような問題は起きなかっただろう、と思います。

実際、お金や地位に余裕のある家庭ほど、邦人会では風当たりが全くなかったので。

ですがもし、私に本当に金銭的に余裕があるのであれば、こういったしがらみがついて回る会や日本語学校に子供は行かせないでしょう。

高価な通信教育や日本へ頻繁に帰国を繰り返して、子どもに日本語教育を受けさせているので、そういった観点から、ママカーストやマウンティング問題そのものにノータッチでいられたのではないか…と考えます。

異常なヒエラルキーから抜け出す勇気が必要

転校そのものが難しい日本の教育体系では、一旦組み込まれた保護者カーストから抜け出るのはとても難しいと思います。

そこに安寧さを見つけて、居心地よく暮らせているのなら、もちろんそれを享受するにこしたことはありません。

ですが、何らかの不愉快さや痛みをこらえてまで固執し、さらにはそれがストレスとして家庭に悪影響が出してしまうのであれば、それは切り捨ててしかるべき縁である…と私は考えます。

学校の主役は子どもなのであって、親の力関係で子どものステータスが左右されるのは極力避けたいところです。

どうしても合わない、という場合は思い切って、同市町村内での転校などを検討してみても、よいのではないでしょうか。抜け出る勇気も、ぜひ持ってみて下さい。

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